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うつと栄養④

今回はミネラルと病気の関係をお話しします。
 
 
 
鉄不足は世界で最も頻度の高い栄養欠乏症で,
特に閉経前の成人女性では、およそ5 人に1 人が
鉄欠乏貧血といわれています。
 
 
 
鉄はドパミンの産生や代謝に関与する酵素の働きに必要であり、
鉄不足はドパミン機能を障害するとされています。
 
 
 
これと一致して、鉄欠乏症の症状には,
疲労、焦燥感、無関心、集中力低下など
うつ病様症状が生じることが知られています。
 
 

 
出産は出血を伴い、産後うつ病も頻度が高いことから、
鉄欠乏とうつ病発症との関連を検討した研究が多いです。
 
 
 
ある学者らの大規模調査の解析では、
鉄欠乏貧血とうつ病の既往やストレス症状との間に
関連がみられました。
 
 
 
また、出産後に貧血を呈していた母親は、
貧血のなかった者に比べて産後うつ病のリスクが
高まるという報告や、
 
 
 
貯蔵鉄の量を反映するフェリチン値と
産後うつ病とは強い関連を示したという報告もあります。
 
 
 
貧血を呈している産褥期の母親に鉄のサプリメントを投与すると
うつ症状を軽減させたという報告もあります。
 
 
 
これらの結果から、血清鉄や、フェリチン値による潜在的鉄欠乏を
チェックし,食事療法や鉄剤による治療を行うことが
うつ病などの治療や予防に有効であります。
 
 
 
亜鉛欠乏とうつ病リスクの報告もあります。
血清亜鉛値についてもチェックしておく必要があるでしょう。
 
 
 
動物実験では,亜鉛による抗うつ様作用
(強制水泳テストにおける無動時間の減少)
があることが示唆されています。
  
 
 
ヒトの臨床研究はいまだに少ないが、
通常の抗うつ薬に加えて亜鉛のサプリメントを
投与すると、

通常の抗うつ薬では治らなかったうつ病患者の
症状改善に有効であったという報告もあります。
 
 
 
近年、亜鉛製剤(ノベルジン®)が亜鉛欠乏症に対して
適応拡大されたこともあり、うつ病患者では亜鉛濃度をチェックし、
低下している場合にはこれによって補充することができます。
 


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