「やらないといけないのに、他のことを始めてしまう」
「毎回ギリギリになってから焦って手をつける」
そんな“先延ばし”に悩む人は少なくありません。こうし
た行動は単なる“性格”の問題だけでなく、脳の働き方が
深く関係していることが分かってきています。
脳には、快・不快を瞬時に判断して行動をコントロール
するしくみがあり、そのなかでも、特に影響が大きいの
が「扁桃体(へんとうたい)」という領域です。
扁桃体は不安・恐れ・緊張といった感情に関わっていて、
面倒な作業やプレッシャーのかかるタスクに「避けろ」
と信号を出す傾向があります。「やらないと」と思っても、
背後にあるストレスを察知すると、脳は“無意識に”避ける
行動へ導いてしまうのです。

私たちが「自分を律して行動する」際に使っている、脳の
前方にある「前頭前野(ぜんとうぜんや)」は、計画を立て
たり、集中力を維持したり、感情をコントロールする働き
を持っています。
ストレス・疲労・睡眠不足といった要因が重なると、前頭
前野の活動は鈍くなり、意欲や判断力が低下していきます。
その結果、「やった方がいい」と理解していても、体が動
かず、スマホや動画に気が向いてしまう。これが、脳レベ
ルで起きている“先延ばし”の実態です。
先延ばしに対抗するには、以下の対処が有効です。
①タスクの細分化でハードルを下げる:題名だけ決めるなど
②短時間から着手する:まずは5分だけやってみるなど
③環境からの刺激を減らす:スマホの電源を切るなど
「またできなかった」と自分を責めるのではなく、「なぜでき
なかったのか」「どうすればやりやすくなるか」を、脳の観点
から考えて、先延ばし癖を克服しましょう。

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